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失恋の教訓は立ち直るための処方箋

恋活

失恋から学ぶ恋の教訓

彩乃---春の訪れを少しずつ感じる今日この頃。これから楽しい新生活が始まる皆さんも多いのでは? こんな時期に失恋なんてした日には相当つらい。あたしなんて、最近は恋愛にとんとご無沙汰だから、失恋にはまったく縁がないけど、つらい中にも 失恋から学ぶ恋の教訓ってあるよね。

さくら---確かに、失恋を繰り返すばかりじゃ能がないですもんね。
そこから、何か学んでいかなきゃ、人間的な成長が望めないと思います。

彩乃---とはいえ、失恋当初は落ち込むばかりで、何かを学ぶ余裕なんてまったくないよね。

さくら---そうですよね。

真央---わたしは、落ち込まないかな。あまり何かを学ぶこともないかも。

彩乃---だから同じ失敗を繰り返すんだよ。 真央はガッチリ体型の筋肉ムキムキの人を重視して付き合っているでしょ?「今度はムキムキの筋肉じゃなくて性格のいい男性と付き合ってみよう」とか思わないの?

真央---あんまり思わないかも。別に失敗したわけじゃないと思っていないんで。筋肉のない人と付き合ったりしたら、反省したりしますけどね。まあ、そんなことあり得ないんですが。

さくら---で、その教訓は?

真央---単純に、「やっぱ筋肉は重要だな~」みたいな……。

さくら---それって、失恋から何の教訓も得ていないと思うんだけど。

長すぎる片思いは成就しない?

彩乃---真央の場合は特殊すぎるんで、参考にならないと思うけど、
さくらは過去の失恋から学んだ教訓とかってあるの?

さくら---もちろんありますよ。 私、前の彼氏はやっとの思いで告白して付き合ったんですけど、結局それほど経たないうちに、冷めて別れてしまったんですよね。

真央---また、なんでですか? せっかく付き合えたのに。

さくら---たぶん片思いが長かった分、自分の中で「理想の彼」を作ってしまっていたんだと思うの。 でも、いざ付き合ってみると理想とのギャップに耐えられなくなって……。

彩乃---わかるわかる。 片思いが長いと、男性も女性も相手のことについて妄想が膨らみすぎて、ワケわかんなくなっちゃうものだよね。

さくら---そうなんです。彼には全然落ち度がないだけに、しばらくは私、自己嫌悪で落ち込みましたけどね。 そこから得た教訓は「長すぎる片思いは成就しない」ということですね。

真央---切ないですねー。 そういえば、わたしも教訓的なものがありますよ。

さくら---何?

真央---わたしもタイプの人を飲み会とかで見つけると、ついはしゃいで飲みすぎて、いろいろ失敗しちゃうんですよね。それで相手も引いちゃって、うまくいかないんですよー。

さくら---そこから得た教訓は?

真央---「飲んだら惚れるな、惚れるなら飲むな」ってことですかね。

彩乃---何かの標語じゃないんだからー。 それ、全然教訓じゃないよ。

真央---じゃあ、彩乃さんが過去の失恋から得た教訓は? よく考えたら、人のことばっか根掘り葉掘り聞いてくるわりに、 自分のことは全然話してくれないじゃないですか。ちょっとズルくないですか?

さくら---私もそう思います。

彩乃---失恋の数じゃ2人には負けないからね。 これまでの数々の失恋の教訓が、今のあたしを作ってるわけだから、きっと参考になるはずだよ。

失恋から学ぶ恋の教訓

彩乃---人間の成長に必要なのは挫折。恋愛だって同じで失恋を繰り返してこそ、イイ女になれるっていうもの。失恋から学ぶ教訓って大きいよね。 大人の女性であればあるほど、失恋から数多くのことを学んでるんだよね。

真央---もう前置きはいいんで、早く彩乃さんが、失恋から学んだ教訓を教えてくださいよ。

さくら---そうですよ。

彩乃---ちょっと何よ、人がせっかくいい話をしようとしてるのに。

真央---ホントは教訓なんて、何ひとつないんじゃないですか?

彩乃---ホント失礼ね。あたしにだって、ちゃんと教訓ぐらいあるわよ。あたしが過去の失恋から学んだ「最大の教訓」、それは……。

さくら---それは?

彩乃---それはね、「恋愛はひとりじゃできない」っていうこと。

真央---え~っ、当たり前のことじゃないですか。まったく何を言い出すかと思ったら……。

さくら---でも、そういう当たり前の言葉にこそ、何か深い意味とか、真理が隠されているかもしれないわよ。

彩乃---さすがはさくら、今いいこと言ったわよ。

真央---そうですかね~? 恋愛はひとりじゃできない、なんて当たり前じゃないですか。ひとりだったら、ただの片思いなわけだし。

あの時、相手のことを思いやることができたら……

彩乃---真央も今、いいこと言ったわよ。

さくら---私や真央ちゃんがいいことを言ったのかどうかはわかりませんけど、彩乃さんも早く「いいこと」を言ってくださいよ。その教訓のココロは何ですか?

真央---適当に意味ありげなことを言ってるだけで、やっぱりホントは教訓なんて何もないんじゃないですか?

彩乃---ホント、真央って重ねがさね失礼だよね。ちゃんとあるんだって!!
男性と女性がうまくいかなくなる時って、大体において、自分の愛情に相手が応えてくれないっていう不満からじゃない?

さくら---そうですね。「私はこんなにあなたのことが好きなのに、あなたは……」みたいなことですよね。

真央---「わたしはこんなに尽くしてるのに」とか「わたしはこんなに貢いでるのに」みたいな……。

彩乃---真央の場合はちょっと特殊というか極端だけど、まあ、そういうことだよね。自分は相手のために全身全霊を傾けているのに、相手からは自分ほどの、熱意や愛情が感じられないという……。

真央---それは、自分が相手の男性から好かれてないということじゃないですかね。

彩乃---もちろん、そういうこともあるだろうけど、よ~く考えてみると「私はこんなに愛してるのにあなたは……」みたいなことって、相手の都合や立場を考えず、単に自分の愛情を押しつけているだけじゃないか、って思うの。

さくら---確かにそうですよね。愛情の押しつけって、単に自分をアピールしているだけで、決して相手のことを思いやっているわけじゃないですもんね。

彩乃---そうそう、単に愛情を押しつけるだけだったら、片思いと変わらないわけでしょ。 相手あっての恋愛なわけだから、そもそも自分のペースで何事もうまくいかないのが当たり前。でも、恋で舞い上がっていると、そういう当たり前のことがわからなくなって、 自分のことは棚に上げて、相手のことばかり責めてしまい、うまくいかなくなっちゃう。
もう少し相手のことを思いやることができたら、別れることはなかったのに、って反省することが多いよね。

失恋の時ぐらい自分のことを見つめ直すべき

彩乃---失恋から学ぶべき教訓って、たくさんあると思うけど、実はそれって、失恋から立ち直るための方便なのかもね。
恋に破れてただ落ち込んでるだけじゃ、あまりに自分がみじめだもん。つらい失恋の痛手から立ち直るためには、何かを学んだつもりにでもならなきゃ、やってられないっていうのが、実際のところかも。

さくら---確かに、そういうところありますよね。失恋した後って、自分を見つめ直すために、ひとりで過ごすことが多いですよね。
そういう時に改めて恋を振り返って、反省したりすることが多いですから。それが失恋から学ぶ教訓ということですよね。

真央---へえ~、そういうもんですかねー。わたしなんて寂しさを紛らわせたり、新しい出会いを見つけるために、速攻で飲み会とか開いちゃいますけどねー。

彩乃---まあ、真央は過去の失恋から何も学んでないから、そんな感じなのかもね。でも、さくらの言うように、失恋の時ぐらい自分のことを見つめ直さなきゃ、ほかにそんな機会あまりないもんね。

さくら---そうですよ。ただ失恋を繰り返しているだけじゃ不毛ですもん。

真央---彩乃さんもさくらさんも失恋から何かしらの教訓を学ぶべきだ、みたいな立派なこと言いますけど、じゃあ実際にそういう教訓は、次の恋愛にホントに生かされるんですか?

彩乃---う~ん、それを言われるとちょっとねえ。失恋した時には反省するんだけど、別の人を好きになったりすると……。

さくら---すっかり舞い上がっちゃって、同じ失敗を繰り返してしまうんですよねえ(ため息)。

真央---でしょー。だから、教訓とか反省なんて後ろ向きなこと言ってないで、新しい出会いを探した方が結局、前向きなんですって。

彩乃---そうかなあ。真央の言う前向きって、何の根拠もないからねえ。前向きっていうよりも、前につんのめってる感じ。

真央---でも、そんな深刻ぶったってしょうがないじゃないですか。イヤなことはとっとと忘れる。失恋を忘れるには、それが一番なんですって。

終わった恋はやり直せないけど……

さくら---でも、普通の女性は真央ちゃんのようには割り切れないわよ。確かに失恋自体はつらい経験かもしれないけど、付き合っていた時のことは、いい思い出なわけでしょ?それをイヤなことだなんて、スッパリ切り捨てられないわよ。

彩乃---ともかく、確かに真央の言うとおり、失恋から教訓を学んでも次の恋愛に生かされるかといえば、必ずしも、そういうわけじゃない。むしろ、同じ失敗を繰り返すことの方が多いかもね。でもさ、 <失恋→ひとりになって自分を見つめ直す→失恋から教訓を学ぶ>という一連の流れは、きっと、前の恋から新たな恋へ移行する時に、絶対必要なプロセスなんだと思うよ。

さくら---私もそう思います。きっと前の恋から教訓を学んだと思えた時点で、初めてその恋に終止符を打つことができて、新たな恋に進めるんじゃないかしら。

彩乃---おー、さすがはさくら、いいこと言うねえ。失恋から教訓を学ぶということは、前の恋の幕を降ろすということなのよ。

真央---だから、失恋の教訓を次の恋に生かせなくても、別に問題ないじゃないか、と?

彩乃---そうそう。

真央---そういうものですかねー。教訓が前の恋のケジメですか……私的には前の恋のケジメっていうのは、新しい人と付き合うことだと思うんですけどねー。
前の恋から、新しい恋に移行するのに、そんな心理的な手続きは、私は全然必要ないですけどね。「覆水盆に返らず」じゃないけど、終わった恋はもう一度やり直せるわけじゃないんだから、あれこれ考えても仕方ないと思うけどな。

彩乃---おー、そんなことわざとか言えちゃうんだ。

真央---ほっといてくださいよ。そのくらいのことは知ってるんですっ!

彩乃---まあ、それはともかく、真央の言うように、終わった恋をあれこれ考えても仕方がないけど、ひとつの恋が終わってすぐ次に、ってわけにはいかないよ。女心って、そういうものでしょ。
だから、失恋から学ぶ教訓というのは、次の恋に生かすっていうよりも、失恋から立ち直るための「処方箋」みたいなものなんじゃないかな。

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