今回登場する梅田さん(28歳・仮名)の悩みは、デートが上手くいかないこと。
気になる女性をデートに誘っても、しくじってばかりなんだとか。
しかし女性に嫌われてしまうほど、デートが上手くいかないというのも、よく意味が分からない。
デートなんて、そんなに人によって差が出るものでもないと思うのだが……。
「誘うまではイイ感じでも、いざデートとなると上手くいかずにフラれちゃうんですよね」
それって、相手は梅田さんとデートなんてしたくないのに、断り切れずにデートしちゃうからとか、
そういうことなんじゃないの?
だって、デートがダメで振られるなんて、そうそうないと思うよ。
「うーん、無理強いしてデートに誘い出しているわけじゃないので、それはないと思うんですけどね。やっぱり、僕のデートプランに問題があるんじゃないかと思うんですよ」
デートプランっていっても、そんなにデートの中身なんて人によって違いはないでしょ?
映画見たり、ディズニーランドとか行って、雰囲気のいいレストランで食事して、って感じが定番なんじゃない?
梅田さんって、デートプランとか綿密に立てるほう?
「そりゃ、そうですよ。いま言ったみたいな定番的なプランじゃ工夫がなさすぎるんで、事前にいろいろリサーチして結構準備はしてるんですけどね」
それが一向に功を奏さないと?
「そうなんですよ(泣)。ありきたりのデートにならないよういろいろ配慮してるんですけど、どうも女性の好評を得られないんですよね」
女性はどういう反応なの?
「なんかもう、全然興味がないという感じなんですよ。退屈しているのがアリアリで……。それで、僕も『これじゃイカン!』と思って張り切るんですけど、それがまた空回りでして。デートが終わる頃になると女性はすっかり不機嫌に、というパターンなんですよ」
そのデート以降は、いくら誘っても応じてもらえないと?
「そうなんです(泣)。たった1回のデートで、女性との関係はゲームオーバーですよ。誘うまではイイ感じなんですけどねー。女性だってノリノリだし」
ふ~ん。梅田さんは、どういう観点でデートスポットを選んでるの?
「まず、一番大事なのは女性を退屈させないこと」
でも、結果的に女性を退屈させてるんだよね?
それはともかく、それで?
「だから、他の男と行けるような場所には行きません。僕じゃなきゃ知らないような穴場的なスポットとか……」
ありきたりのデートは嫌だということだね。
「そうなんです。次に、デートを通して彼女に自分のことをもっと知って欲しい、というのが大事じゃないですか。だから、さりげなく自分のセンスとか好みをアピールできるような場所ですよね。そこに行くことによって、『梅田って、こういうのが好きなんだ』とか『梅田って、こういう奴なんだ』みたいなことがわかってもらえるのがベスト」
へえ~、一口にデートといっても、いろんなことを考えてるんだねー。
でも、そうした深謀遠慮が女性には全く通用せず、最終的にはいつも「撃沈」という結果に終わっちゃうわけだ。
なんか、策略を張り巡らしすぎてる気もするけどね。
そこまで計算し尽くされてると、かえって、あざとい気も。
そんな梅田さんの驚愕のデートスポットを紹介したい。
いつもデートにしくじってしまい、最終的に女性に嫌われてしまうという梅田さん(28歳・仮名)。 大好きな女性を退屈させまいと、あれこれデートプランを綿密に立てるそうなのだが、
なぜか裏目に出てしまい、女性にわかってもらえないのだという。
「あれこれ戦略を立てれば立てるほど、深みにハマってしまうというか……」
梅田さんがデートのためにいろんなことを考えているのはわかったけど、ちなみにデートではどんなところへ行くの?
「この前は横浜の中華街へ行ったんですけど、有名店とかじゃ、ありきたりだし、僕のセンスの良さもアピールできないので、ガイドブックには絶対載らないようなお店に案内したんですけどね」
それって、どんなお店なの?
「広東風家庭料理のお店なんですけど、中華街の他のお店じゃ絶対食べられないようなメニューばかりなんですよ。店舗の造りも変わっていて、ボロボロのガレージを改造してて味があるんですよ。トイレとかなくて、近所の駐車場に設置してあるトイレを借りなきゃいけないんですよね。なんか、こういうお店を知ってると、いかにも“通”っていう感じがしませんか? そこら辺を狙ったつもりだったんですけどねえ」
いやー、そりゃマニアックすぎるでしょう。 ボロボロのお店なんて女性は喜ばないし、ましてやトイレがないなんて、女性にとっては迷惑以外の何物でもないでしょー。
「えーっ、でも超美味いし、他の男じゃこんな店、連れてきてもらえないですよ。僕ならではのチョイスみたいなところをわかって欲しかったんですけど」
そりゃ、そうなんだろうけどハードル高すぎるでしょ。その様子だと、他にも変な店に連れてったりしてんだろうね。
「そんなことないですよ。ただイタリアンやフレンチじゃ、ありきたりなんで、ナイジェリア料理とかパラグアイ料理とか、ちょっと他では味わえないようなお店には行きますけどね」
ていうか、もっと普通のお店に行けばいいんじゃないの? いいじゃん、ありきたりで。
大体、デートなんて、どこに行くかが目的じゃなくて、2人で一緒にいたいがためのものなんだから、場所なんて定番的なところでいいんだって。
最初から、そんなに奇をてらうのは逆効果だよ~。
「そういうもんですかね。でも、2人で一緒にいるだけでも楽しいなら、それが楽しい場所だったら、もっと楽しいじゃないですか」
自分がそう思っていても、結果的に女性は楽しんでないわけでしょ?
「それはそうなんですけど……」
だから、楽しいと思っているのは梅田さんだけで、女性は全然楽しくないわけだよ。
むしろ、怒ってしまうんでしょう?
「なぜなんですかね?」
答えは簡単なことだよ。それは、梅田さんが楽しむこととか、自己アピールのことばかり考えていて、女性のことを何ひとつ考えてないからだよ。
そもそもデートというのは、2人で楽しめなきゃ意味がない。だからトイレのないお店に女性を連れていくなんて論外だし、 デートの場所がどうこうじゃなくて、そういうお店を選んじゃう梅田さんの思いやりのなさや独りよがりなところに、この女性は怒っているわけ。
梅田さんは自分のセンスの良さをアピールしているつもりなのかもしれないけど、女性には梅田さんの身勝手さばかりが印象づけられているんだと思うよ。
だから、デートが上手くいかないんだと思う。そこら辺に気づかないと、何度デートをしても同じ過ちを繰り返しちゃうよ。